「リオデジャネイロ空港は、サンパウロ空港に比べると小さいから、乗り継ぎにかかる移動時間は少ないんだけど、その分、出国手続きの窓口も少ないから、ものすごい行列ができるんだよ。乗り継ぎに、少なくとも2時間はみといたほうがいいだろうなあ」
今回、日本に帰る便が、いつものサンパウロ経由ではなくて、リオ経由であることを話すと、会社の先輩がそう教えてくれた。
リオへの到着予定時刻は17:40(レシフェ時間の16:40)。そして乗継便の出発予定時刻は20:00。乗継時刻は2時間20分あるから、きっと大丈夫だろう。
そんなことを思いながら、正午ごろ、1年5ヶ月お世話になったアパートを出て、レシフェ空港へと向かった。
TAM航空の長蛇の列に小一時間ほど並んで、やっとチェックインを終えたのは出発予定時刻の20分ぐらい前。急いで搭乗ゲートに向かうと、私が乗る予定のリオ行き13:38の便は、14:15の出発予定に変更になっている。
『えっ? 37分の遅れ? これでリオでの乗継時間は1時間43分か。大丈夫かなあ??』
この便は、フォルタレーザが始発で、ここレシフェを経由してリオに向かうもの。フォルタレーザの出発が遅れたんだろうな。
さらにレシフェでの搭乗にも手間取って、実際に飛行機が動き始めたのは14:25分ごろ。このままの遅れで到着すると、乗継時間は1時間半ほどだ。これはやばいなあ。
今日でブラジルから離れるというので、悲しい気持ちがいっぱいで、沈み込んでいたのに、急にシャキンと身が引き締まる。長旅のしょっぱなから、やられたなあ。
『予定の便に乗れなかったら、どこでどう手続きすればいいんだろう。こりゃ困ったなあ……』
リオまでの3時間半、ずっとそんな心配をしながら過ごし、リオデジャネイロ空港に着陸したのは35分遅れの、18:15(レシフェ時間の17:15)頃。
そこから降機可能になるまで約10分。18:30頃にリオデジャネイロの空港内に降り立った。
ルフトハンザ行きの出発予定時刻は20:00なので、あと1時間半しかないぞ!
前を行く人をグングンと追い越しながら「International Connection(国際線乗り継ぎ)」と書かれている方向を目指すと、途中で急にその表示がなくなって、荷物受取場に出た。
あれれ?
空港の係員に「国際線乗り継ぎは?」と聞くと、今きた方向に少し戻って、右に行けという。
ちゃんと看板を出しといてよね。大急ぎで引き返してそっちに行くと、空港の出口に出た。
ありゃりゃ?? どうなってるんだ?
「タクシーですか?」と客引きしてくるおにいさん、おねえさんを尻めに、その辺の警備員に「国際線に乗りたい」と話すと、「3階に行け」という。
看板を見ると「1階が到着便、2階が店やレストラン、3階が出発便」となっていた。
エスカレーターで3階に上がると、その3階がまた広い。
残り時間は1時間20分。
お、出発ゲートへの入口発見。
中に入ろうとすると、「Domestic Departure(国内線出発)」と書かれている。
えぇ~っ?
またまたその辺の警備員に「国際線は?」と聞くと、この人は英語がしゃべれないのか「???」という顔をしている。
ちびっとポルトガル語を混ぜて聞くと、「おぉ~っ、国際線ね」と言いながら、向こうに行けと、だいぶ先のほうを指さしてくれた。
急げ急げ。あと1時間15分ほどしかないぞ!
手荷物検査はあっという間に終えて、いよいよ問題の出国審査へ。
あれれ??? 出国手続き待ちの人はほとんどいない。
1分もかからずに、スルッと出国審査を終了。
これまでの緊張感が一気にとけて、ガックリと拍子抜けした。
これから出発まで、まだ1時間10分もあるよ。
しょうがない。ビジネスラウンジでビールでも飲むか。
そんなわけで、この文章は、ビジネスラウンジでの~んびりとビールを飲みながら書いてます。
まあ、結果オーライで良かった良かった。
朝食: 日清御膳「天ぷらそば」で天玉そば。昨日の日清のどん兵衛「天ぷらそば」は、かき揚げ天ぷらが別の袋に入っていて、お湯をかけて3分経ったあとに入れる「あとのせ」タイプ。日清御膳のほうは、かき揚げ天ぷらが最初から入っている「さきいれ」タイプ。個人的には、天ぷらそばのかき揚げは、そばつゆを吸って、ふんわりと膨らんでいるぐらいが好きなので、「さきいれ」のほうが好みかな。そしてデザートは、通訳の春田さん(ブラジルで農業指導をされている春田さんの息子さん)に、「きっと浜田さんは好きだと思いますよ」といただいた『ジェレイア・ジ・モコト(Geleia de Mocotó)』というデザート。これはなんと『子牛の足のゼリー』なんだそうな! そしてこれがこのアパートでの最後の食事。たいへん美味しくいただきました。
昼食: レシフェからリオに向かう機内で軽食。TAM航空にのるといつも出てくる、パンじゃないほうの軽食だ。クラッカー2枚とクリームチーズ、そして小さいチョコレートケーキ。飲み物はカフェをもらった。でも、リオでの乗り継ぎが心配で、とても食事の気分ではない。
夕食: リオデジャネイロ空港のビジネスラウンジで缶ビール「ブラーマ(Brahma)」を飲んだあと、ルフトハンザ航空のフランクフルト行きジャンボ機(B747-8)に乗り込む。ウェルカムドリンクには、カシャーサのカクテル「カイピリーニャ(caipirinha)をもらう。このカクテルもよく飲んだなあ。そして離陸して1時間後ぐらいに夕食が始まる。食前酒の赤ワインから始まって、前菜は細切り牛肉の蒸し煮とサラダ。そして主菜はテンダーロインステーキとポレンタに、ルッコラ炒め。最後はチーズの盛り合せでポートワインをもらって〆。夕食が終わる頃に、再びレシフェ上空を飛びぬけて、大西洋へと入る。明日の朝にはフランクフルトだ。
朝は日清御膳「天ぷらそば」で |
天玉そばを作る |
食後にジェレイア・ジ・モコト |
これは子牛の足のゼリーだ |
お世話になった部屋を出る |
昼食は国内線の機内で軽食 |
無事に国際線に乗り継いだ |
ウェルカムドリンクはカイピリーニャ |
夕食前に赤ワイン |
前菜は細切り牛肉の蒸し煮 |
主菜はテンダーロイン・ステーキ |
食後にチーズ盛り合せ |
チョコレートとポートワイン |
明日の朝にはフランクフルトだ |
単身赴任ご苦労様でした、ブラジルに行かれるちょっと前から読み始め、私自身が中学時代を過ごしたブラジルの食生活を毎日興味深く拝見しました。次は東京の居酒屋をまたご紹介ください。 東京 安達
返信削除ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
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