2015年9月27日日曜日

カボクロ集落訪問(Vista casa Caboclo)


 15:00、再びボートに乗り込んで、カボクロ集落訪問へと出発する。

 カボクロ(Caboclo)というのは、ブラジルの先住民(インディオ)のこと。

 アマゾン河流域には、今でも数多くの先住民たちが住んでいて、昔ながらの生活を送っている人も多いらしい。


 午前中に行った「サルの森」とは逆方向に走ること約10分。目指す先住民の集落に到着した。


 ブラジル全土でよく食べられるんだけど、ここアマゾンでも重要な食材がキャッサバ芋だ。

 マニオク、マンジョカ、マカシェイラなどと呼ばれる芋も、すべて同じもの。

 このキャッサバ芋の皮をむいて、大きなおろし金ですりおろす。


 これを専用の搾り器でギュッと搾ると、その搾り汁からタピオカができる。


 搾りカスも捨てるわけではない。大きなフライパンで炒(い)ると、ブラジル人の大好きなファリーニャ(キャッサバ粉)ができあがり、さらにその粉をバターなどで炒めるとファロッファができあがる。

 捨てるところなしの食材なのだ。


 少し内陸に入っていくと、道端にパイナップルがなっている。


 アマゾンでとれるパイナップルは、とくに甘くて美味しいんだそうな。

 パイナップルは1株に1個だけ、天に向かってできていくんだね。はじめて知った。


 さらに進むと、天然ゴムの採取場があった。

 ガイドの大塚さんが、昔ながらのロウソクのヘッドランプを頭に付けて、生ゴム(ゴムの木の樹液)の採取方法を教えてくれる。

 マナウスの繁栄は、19世紀末のゴム景気がきっかけ。

 アマゾンで天然ゴムが発見され、ヨーロッパから白人たちが押し寄せたのだ。

 昨日行ったアマゾナス劇場なども、そのころに建てられたものだ。

 その当時は、みんなこうして生ゴムを採取していたんだそうな。


 その採取場のすぐ横で、地元のおじさんが、生ゴムからゴムを作る実演をしてくれている。

 生ゴムを、木の棒に巻き取るようにしながら、地面に掘った窯(かま)の熱で、少しずつ固めていくのだ。


 おじさんの背後には、ゴムで作られた品々が並べられている。

 サッカーなども、『まずボールありき』で始まったんだって!

 アマゾンの先住民たちは、ずっと昔からゴムでできたボールを蹴り合って遊んでいた。

 ゴムの発見とともに、ヨーロッパ人がそのボールもヨーロッパに持ち帰り、各地に広まっていく中で、サッカーのルールもできていったんだそうな。


 再び船着き場近くまで降りてきて、なんとものどかなお土産屋さんに入る。

 壁の容器に並んでいるのは、木の実や、巨大魚ピラルクの鱗(うろこ)など。

 I藤さんは、ここで先住民の「吹き矢(ふきや)」を買ったんだけれど、帰りの空港で、矢の部分を没収されちゃった。残念!


 そしてボートに乗り込んでロッジへと戻る。

 アマゾン河ではボートは必需品だ。これがないと、どこにも行けない。

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