2015年1月23日金曜日

ブラジル北東部の名物料理「ブシャーダ」(山羊のもつ煮込み)

ブシャーダ(山羊のもつ煮込み)

 公園の屋台「シュハスキーニョ・バイアーノ」には、山羊(やぎ)肉のメニュー(ボジ、7.50R$、338円)がある。

 しかも値段的には、最高値(さいたかね)のピッカーニャ・アルゼンチーナ(8.00R$、360円)に次ぐ高級品だ。

「山羊っておいしいんだろうか? 羊(ひつじ)みたいなものかなあ」

 おととい(一昨日)、屋台で飲んでいるときに、そんな話していたら、ブラジルの事情に詳しいOさんが、

「山羊は、ボア・ビーアジェン広場の近くにある『エントリ・アミーゴス(Entre Amigos)』がうまいんだよ。今でこそ、いろんな料理を出してるけど、元々は山羊専門だったんだ」と教えてくれた。

 さらに昨日、連邦警察に手続きに行くときに、その「エントリ・アミーゴス」の近くを通ったところ、日系2世の通訳Uさんから、

「この店の山羊の料理が評判なんですよ。山羊の肉はもちろん、内臓料理なんかも出してくれるらしいですねえ」という言葉。

 2日連続で「エントリ・アミーゴス」の話を聞いたとあっては行かざるをえないでしょう!

 そんなわけで金曜日の今日、会社の人たちと4人で、新年会も兼ねて「エントリ・アミーゴス」にやってきました。

 ビールで乾杯し、料理は「山羊の前菜、揚げ物添え(Bode Aperitivo - com fritas、ボジ・アペリチーヴォ・コン・フリッタース)」(38.95R$、1,753円)と、「ブシャーダ単品(Buchada Simples、ブシャーダ・シンプリス)」(32.90R$、1,481円)を注文。

 ブラジルにしては値段が高いような気がするけれど、それぞれの料理は(ブラジル人の)2人前分があるとのことなので、日本人なら3~4人で大丈夫な量です。

 ビールを飲みながら待つことしばし。

 まず出てきたのはどういうわけか「山羊のシチュー単品(Bode Guisado Simples、ボジ・ギザード・シンプリス)」(44.50R$、2,003円)。メニュー上で「山羊の前菜」と「山羊のシチュー」はとなり同士にあるので、間違って伝わったのかな。

 でも、この「山羊のシチュー」が美味しかったんです!

 クセがなくて、普通に美味しくて、やわらかい肉料理って感じです。

 さあそして。私がもっとも食べたかった「ブシャーダ」が出てきました。

 「ブシャーダ」は、ブラジル北東部(我々が住んでる地方)の名物料理で、『山羊のもつ煮込み』のこと。

 山羊の胃袋に、細かく刻んだ山羊の内臓肉を詰め込んで煮込んでいます。

 この胃袋を、客の目の前で鍋から取り出し、胃袋を縫(ぬ)い合わせている糸を取ると、その中からたっぷりの内臓肉が現れます。

 これをまた鍋に戻して提供してくれるんですね。

 これをそのまま、あるいはパンにのせていただきます。

 あららー。これもいいですねえ。

 こちらは肉とは違って、いかにもモツらしいクセがありますが、その度合いは、牛モツや豚モツと同じくらい。けっして強烈なクセではありません。

 私自身は、根がモツ好きなので、このちょっとしたクセも含めて、この味や食感は大好きです。

 飲み物のほうも、ビール(大瓶、9.95R$、448円)から、カイピリーニャの砂糖抜き(カイピリーニャ・セン・アスーカ、7.90R$、356円)、さらには地元レシフェの地カシャーサ「カルバリェイラ(Carvalheira)」(6.90R$、311円)のキンキンに冷えたものをストレートでいただいて、〆とします。

 4人でも、この2品の料理をすべて完食することはできませんでした。そんな量です。

 たっぷりと飲んで、サービス料(10%弱)も加わってのお勘定は、4人で275.91R$(12,416円)、ひとり当たり68.98R$(3,104円)でした。

 大満足だ! 山羊、肉も内臓も美味しいぞ!


朝食: 牛塩干し肉煮(シャルキ・ア・ブレジェイラ)、クスクス、パパイヤ(ママオン)、カフェオレ(カフェ・コン・レイチ)。今年に入って、朝食はいつもクスクスだなあ。実は連邦警察に直行したため、社員食堂の朝食が食べられなかった昨日が、山芋煮(イニャーメ)だったようだ。残念!

昼食: 今年初めてのフェイジョアーダなんだけど、肉の部分がほとんどなくなっていて、黒豆中心のフェイジョアーダとなった。でもうまい。コーヴィ(ケールみたいな葉っぱ)入りのファロッファは初めだけと、これもいい。デザートはメロン、ジュースはパイナップル(アバカシ)だった。(カメラ用のメモリカードを、PCの中に入れ忘れていて、写真なし。朝に続いて、残念!)

夕食: 「エントリ・アミーゴス」で、山羊のシチューとボシャーダ(山羊の胃袋煮)。山羊の肉も内臓も美味しいのにびっくり! お勘定が、ひとり70R$(3,150円)ずつというのも嬉しい安さだ。また来なきゃね。

社員食堂の朝食
「エントリ・アミーゴス」
まずはビール
山羊のシチュー
ブシャーダ登場なんだけど、
鍋から胃袋を取り出して、
胃袋を縫っている糸を抜くと、
中から山羊モツが出てくる。
包んでいた胃袋も切り刻んだら、
たっぷりの山羊モツが現れた。
これをもう一度、鍋に戻したら、
ブシャーダの完成である。
少量ずつ取って、パンと一緒に。
カイピリーニャ・セン・アスーカ
レシフェの地カシャーサ、
「カルバリェイラ(Carvalheira)」

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