2015年5月1日金曜日

御食事処「都(Miyako)」のカツ丼


 イグアスツアー2日めの夕食は、カツ丼を肴(さかな)に日本酒である!

 この旅が決まってから、この夕食が楽しみで仕方がなかった。

 カツ丼で飲む日本酒が美味いんだ。

 永井荷風は、その晩年、毎日のように近所の「大黒家」で、カツ丼(並)と上新香、そして日本酒1合を、黙々と食べていたんだそうな。

 出汁(だし)と味醂(みりん)、醤油(しょうゆ)で甘辛く仕上げられたツユを吸って、フヤフヤと衣がやわらかくなったトンカツ。とろりと半熟の玉子。ツユの味がしみ込んだ熱々のごはん。どれをとっても、いいつまみになるんだ。

 しかも、ここ「都(みやこ)」のカツ丼には、かまぼこまで入ってる!

 ブラジルでは、かまぼこや竹輪などの練り物は、高級食材なのだ。

 今日、ツアー二日目の夜は、ツアーでは規定されていない、いわゆるフリータイム。夕食も自分たちで、どっかに食べにいかないといけない。

 我われが困らないように、ツアーガイドの矢野さんが、ホテルに近いおすすめのレストラン(シュラスコ屋さん)を教えてくれたんだけど、さっきも書いたとおり、この旅が決まったごろから、夕食の場所はほぼ決まっていたのだ。

 すでにイグアスに来たことがある日本人社員から、「『都』という日本食レストランのトンカツが美味しかった。値段も安かったですよ」というおすすめをいただいて、一も二もなく、その案に飛び乗ったのであった。

 なにしろ我われが住んでいるレシフェには、ちゃんとした日本料理店がない。トンカツなんて、日本を離れてから食べたことがない。ましてやカツ丼なんて、ブラジルに来てから見たことがないぞ!

 イグアスに行ったら、絶対にカツ丼だ!

 そう心に決めてやって来たのだった。

 同行の2名も、同じような思いだったらしく、「2日めの夜は『都』で!」というのは、かなり早くから既定路線だったのである。

 店の入口に「御食事処」という暖簾(のれん)がかかっているのがいいではありませんか。

 店内は、入ってすぐにレジカウンターがあり、その奥にずらりとテーブル席が並んでいて、一番奥に、寿司を握るための厨房がある。店内には100人近い客が入れるようだ。

 そのテーブル席のひとつに座り、まずはビール(600ml瓶、9.00R$、約360円)をもらって乾杯し、ゆっくりとメニューを確認する。

 まずはメインディッシュを、各自で決めて(私は絶対にカツ丼!)、その前に冷やっこ(10.00R$、約400円)、きんぴらごぼう(10.00R$、約400円)、そして刺身の半盛り合わせ(38.00R$、約1,520円)を注文すると、お通しとして、各人に小皿の冷やっこが出てきた(爆)。豆腐は好きだからいいんだけどね。

 冷やっこもさることながら、きんぴらごぼうが、しみじみとうまいなあ。

 そして出てきた刺身半盛り合わせは、サーモンが6切れに、マグロが3切れ、タコが3切れ、白身は何の魚だろうなあ、これも3切れ。合わせて15切れの刺身がガラスの皿に盛り合わされています。

 醤油が「Sakura」なのだけが、ちょっと残念だけど、それでも刺身はうまいっ。

 その刺身に合わせて、N西さんは冷酒(黒松白鹿、正1合、21.00R$、約840円)を、私は燗酒(冷酒と同じ)をいただきます。

 お酒が飲めないN口さんは、コカ・コーラ(5.00R$、約200円)。ブラジル人は、とにかくよくコカ・コーラを飲むのですが、N口さんにも、それが伝搬したのかな?!

 ひとしきり飲んで、しゃべって。いよいよメインディッシュの注文だ。

 N西さんは天丼(30.00R$、約1,200円)、N口さんはトンカツ定食(29.00R$、約1,160円)、そして私は予定どおりカツ丼(28.00R$、約1,120円)を注文。そして私は、そのカツ丼用に冷酒も追加注文した。

 ックゥ~ッ、カツ丼だ。酒がうまいっ。

 添えられたお新香(キュウリ)と味噌汁もいいではありませんか。

 ブラジル料理もいいけど、やっぱりたまには和食もええもんじゃのお!

 米粒1つも残さず完食し、冷酒も完飲。

 最後にコーヒー(サービス)と、デザート代わりのお菓子(サービス)をもらって、2時間ほどの滞在。

 サービス料が10%付いてのお勘定は、3人で259.60R$(約10,400円)、ひとり当たり86.53R$(3,500円弱)だった。


朝食: 今日はアルゼンチン側からイグアスの滝を見る予定。出発時刻が、朝7時と早いので、5時半に起きて、6時から、開いたばかりのホテルの食堂で朝食。朝食はブッフェスタイルだけど、肉やサラダ、主食系は少ない。何種類かのパンと、ハム、チーズ、シリアル、スクランブルエッグ、煮込みソーセージ、カラブレーザ。カットフルーツが何種類かと、ケーキも何種類か。その中から、 スクランブルエッグと煮込みソーセージ、カラブレーザ、サンドイッチ(ハムとチーズ)2個を取ってきて、飲みものはパイナップルジュース。社員食堂で出るパイナップルジュースは黄色いが、ここのは少し緑がかっている。飲んでみると甘みも少なかった。

昼食: 午前中に観光用遊歩道からの滝見学をしたあと、午後のボートツアーまでの間に、公園内のレストランで昼食にする。何軒かのレストランがある中、我われが選んだのは、アルゼンチン牛の焼肉を食べることができるレストランだ。せっかくのアルゼンチンなので、やっぱりアルゼンチン牛を食べておかなきゃねえ。ブラジルでは、サーベルのような大串で肉を焼く「シュラスコ」が主流だが、ここでは、肉を塊のまま(串に刺さずに)焼いたものを、ローストビーフのような感じでスライスしてくれる。ピッカーニャ(イチボ肉)はないけれど、そのすぐ近くのアルカトラ(もも肉、ランプ肉)があった。他にはコステラ(あばら肉、リブロース)とカラブレーザ(塩辛いソーセージ)。この3種類だけだった。ソーセージ以外を2回もらった。塩っけが少なく、肉自体が柔らかくて、味にコクがあるのがいいなあ。

夕食: ホテルからタクシーで、和食が出される「都」レストランへ。

 店名: レストラン都(Miyako Japanese Restaurant)
 電話: (45) 3028-1459 / e-mail: miyako@miyakorestaurante.com
 住所: Rua Parigot de Souza 258 - Vila Yolanda - Foz do Iguaçu - PR (地図
 営業: 11:30-14:00 & 18:30-23:00、月曜および毎月最終日曜定休
 メモ: テーブル92席。公式サイトあり。
 品書: 以下の料金はレアル(R$)表記。2015年5月現在、だいたい40円/R$ぐらい。また、実際のメニューはほぼローマ字表記で写真も付いている。(以下では、ローマ表記じゃない料理だけ、ポルトガル語を併記している。)
〔麺類〕ラーメン25.00、みそラーメン/みそうどん27.00、鍋焼きうどん28.00、タンメン28.00、うどん/そば25.00、天ぷらうどん/そば27.00、肉うどん28.00、鉄板焼きそば29.00、焼きそば/焼きうどん25.00、五目焼きそば29.00、冷し中華28.00、もりそば26.00。
〔定食〕すき焼き定食65.00、焼肉定食31.00、鉄板焼き定食35.00、焼魚定食40.00、天ぷら定食33.00、刺身定食59.00、とんかつ定食29.00、カツカレー28.00、弁当定食28.00。
〔寿司〕盛り合わせ(combinado)168.00、半盛り合わせ(1/2 combinado)148.00、ミニ盛り合わせ(mini combinado)58.00、握り寿司54.00、いなり寿司22.00、手巻き寿司(盛合せ)77.00。
〔巻物〕巻き寿司25.00、裏巻き25.00、サーモン巻き(salmãomaki)30.00、まさご(シシャモ卵)巻き(massagomaki)30.00。
〔細巻き〕かっぱ10.00、かに12.00、サーモンスキン(skin)12.00、かんぴょう10.00、タクアン10.00、サーモン(salmão)14.00、タコ(polvo)14.00、エビ(camarão)14.00、マグロ(atum)14.00。
〔手巻き(単品)〕サーモン(salmão)14.00、納豆14.00、玉子13.00、サーモンスキン(skin)13.00、タコ(polvo)14.00、エビ(camarão)14.00、ネギトロ(neguitoro)14.00、マグロ(atum)14.00。
〔刺身〕盛り合わせ(sashimi misto)76.00、マグロ(atum)80.00、タコ(polvo)76.00、サーモン(salmão)70.00、半盛り合わせ(1/2 misto)38.00。
〔その他のごはんもの〕すき焼き80.00/(小、pequeno)67.00、焼きめし27.00、カツ丼28.00、天丼30.00、親子丼28.00、うな丼70.00。
〔付き出し〕茶碗蒸12.00、きんぴらごぼう10.00、酢のもの10.00、冷やっこ10.00。
〔焼鳥〕鶏肉(frango)2本11.00、鶏ハツ(coração)2本11.00、しいたけ1本14.00、しいたけ1人前27.00、しめじ1人前27.00。
〔その他の一品料理〕イカリングフライ(furai de lula)37.00、魚切身フライ(furai de peixe)35.00、エビ天ぷら(tempura camarão)39.00、天ぷら盛り合せ(tempura)35.00、餃子26.00、フライドチキン(furai de frango)30.00。
〔飲み物〕清涼飲料水(refrigerante)5.00、大瓶(600ml)ビール(cerveja)9.00、ウイスキー21.00、日本酒1合・国産(nacional)16.00/輸入(importado)21.00/ボトル(720ml)60.00、カイピリーニャ(ピンガでもウォッカでも)17.00、ミネラルウォーター(água mineral)4.00、ジュース(suco)(オレンジ(laranja)/パイナップル(abacaxi)/パッションフルーツ(maracujá)/カシュー(caju)/レモン(limão)/ぶどう(uva)/アセロラ(acerola))各6.00。


ホテルの朝食
カフェオレとシリアル
昼食はビールでスタート
料理はブッフェで取ってくる
1回めはいろいろと取る
2回めはアルゼンチン牛中心に
夕食は御食事処「都」で
まずはつまみで飲む
冷やっこ
きんぴらごぼう
まずはやっぱりビール
刺身の半盛り合わせ
日本酒(冷)
日本酒(燗)
トンカツ定食
天丼
ちゃんとフタをして出てくる
フタを開けるとカツ丼登場!
カツ丼をつまみに冷酒を飲る!
コーヒーとデザートで〆

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