2015年10月7日水曜日

10ヶ月ぶりの日本でハシゴ酒


 午前7時半。予定どおりに成田空港に到着。

 通関手続きもすんなりと終えて、リムジンバスで新宿まで移動して、そこからタクシーで自宅へと向かう。

 大きなスーツケースが2個あっても、リムジンバスには係員の人がのせてくれるし、リムジンバスからタクシーには、ホテルの担当者とタクシーの運転手さんがのせてくれる。

 スーツケースを自分で運ばないといけないのは、タクシーを降りてから、自分の部屋までの間だけなのである。

 自宅に着いたのは午前10時半。レシフェのアパートを出発してから、実に37時間である。さすがに遠いなあ。

 到着時刻に合わせて、お風呂を沸かしておいてくれたので、すぐに入浴。

 ブラジルではいつもシャワーなので(=バスタブはない)、お湯につかるのは久しぶりだ。熱いお風呂がいいねえ!


 そして早めの昼食は「卵かけごはん」と納豆だ!

 日本の炊き立てごはん、日本の生卵、日本の納豆。こんな日本にいたら何でもない、まるで牛丼屋の朝定食のような料理が、いちばん懐かしいのである。

 一緒に出してくれたモヤシの味噌汁もいい。ブラジルではモヤシは高級品なので、あまり食べる機会がないからね。


【1軒め:川名@阿佐ヶ谷

 荷物を整理し、ひと休みしたあと、午後4時の開店時刻を目指して「川名」。人呼んで『よじかわ』である。


 まずは生グレープフルーツサワー(411円)をもらって、つまみはカツオ刺身(519円)。生姜醤油(しょうがじょうゆ)で食べる生のカツオが美味しいこと!


 続いては秋刀魚(さんま)の塩焼き(324円)。これは焼鳥用の炭火で焼き上げてくれる。

 この季節には当たり前の、この日本の味を、改めてありがたいと感じるなあ。

 飲み物も、山形の「楯野川(たてのがわ)」純米大吟醸(476円)に切り替えた。

 酒もうまい、魚もうまい。言うことなしだ。

 それにしても、こうして早めの夕方から調子よく飲んでるが、ブラジルとの時差は12時間。「川名」で飲み始めた午後4時は、ブラジルでは同じ日の午前4時だ。

 だから私自身の感覚的には、ものすごい早朝から飲んでいるのである。

 1時間ちょっと楽しんで、お勘定は1,824円。メニューに書かれている金額(内税式)を合計すると1,830円になるんだけど、実際にお勘定するときは、税抜き価格で足し算してから、改めて消費税の計算をするので、ちょっと安くなるのである。


【2軒め:やきや@荻窪

 「川名」をあとに、となり駅の荻窪(おぎくぼ)まで電車で移動して、今日の2軒めは、立ち飲みの名店「やきや」である。


 この店のイカ軟骨焼き(170円)も、帰国したら食べたいものの一つだった。

 飲みものは「北の誉」の冷酒(250円)をいただく。

「くしゃみが出ませんでしたか」と女将さん。

「カウンターの、この辺の人たちが噂してましたよ」と、入口近くに立ち並ぶ常連さんたちを指さしながら微笑む女将さん。10ヶ月も日本から離れていたのに、本当にありがたい話である。


 イカ軟骨焼きに続いては、珍味わたあえ(170円)をもらって、冷酒をもう一杯。この内臓のコク! これもまた、日本以外では、なかなか味わえないよねえ!

 1時間ほど立ち飲んで、お勘定が840円というんだから、これまたうれしいではありませんか。どうもごちそうさま。


【3軒め:竹よし@都立家政

 荻窪駅前からバスに乗り、西武新宿線の鷺ノ宮(さぎのみや)駅前で下車。そこから徒歩10分もかからずに「竹よし」に到着だ。

 午後7時過ぎの「竹よし」には先客はなし。水曜日は比較的静かなので、店主(マスター)ひとりで営業しているのだ。

 さっそく「高清水」(冷酒300ml瓶、600円)をもらって、マスターと乾杯。


 つまみには「刺身(小)盛り合せ(650円)」をもらうと、今日の刺身は、真鯛、マグロ、ブリ、そして赤エビだった。

 マスターと話をしながら、ゆっくりと飲んでるところへ、常連のタケちゃんもやってきた。

 タケちゃんなんて気楽に呼んでるけれど、タケちゃんは80歳。ベテラン呑兵衛なのだ。今日は、ここ「竹よし」が1軒目なんだって。

 そのタケちゃんにバトンタッチするように、私はここでお勘定。2時間弱の滞在は、1,250円だった。


【4軒め:ペルル@鷺ノ宮

 「竹よし」から歩いて5分ほど。鷺ノ宮の老舗バー「ペルル」である。


 連名でボトルキープしている、昔ながらの「ブラックニッカ スペシャル」を水割り(水・氷セット、ひとり500円)を飲みつつ、つまみには栃尾揚げ(500円)をもらう。


 10ヶ月も日本に居なかったのに、連名のみんながキープボトルを守り続けてくれていたことに感謝、感謝。

 そこへ現れたのは、沼袋「たつや」の店主、たっつん夫妻だ。よそで飲んでたのに、FBの書き込みを見て、わざわざこっちに回って来てくれたのである。ありがとう!

 「ペルル」閉店時刻の午後11時半まで、2時間半ほどの滞在。お勘定は1,000円だった。


【5軒め:満月@鷺ノ宮

 もうすぐ日付が変わるけど、ハシゴ酒はまだ終わらない。

 たっつん夫妻と一緒に、鷺ノ宮駅のすぐ近くにある居酒屋「満月」である。

「あぁ、浜田さん。お帰りなさい」

 10ヶ月も来ていないのに、まるで昨夜も来たかのような、いつもと変わらぬ笑顔で迎えてくれるアキラくん(=この店の2代目)。

 この『変わらない』ということが、酒場の大きな魅力のひとつなんだよなあ。

 お客さん(常連さん)たちも、あまり変わっていないようで、ひと安心だ。


 いつものように焼酎のトマト割り(350円)をもらって、カウンター上に並ぶ大皿料理から、マカロニサラダ(300円)を取り分けてもらう。

 こんな深夜まで飲んで、酔っぱらってフラフラしながら帰っても安全なのが素晴らしい。

 ブラジルで、「比較的安全」と言われている高級リゾート地区に住んでいても、「午後10時過ぎには出歩かないように」と釘(くぎ)を刺されているからなあ。

 そんな危険から解き放たれて、帰国初日から5軒もハシゴしちゃったぜいっ!

0 件のコメント:

コメントを投稿